2025年11月
- 坂東 玉三郎
- 5 日前
- 読了時間: 2分

皆様如何お過ごしでいらっしゃいますか。11月に入りました。 早いもので、もう少しで年末です。
10月の後半は、雨で寒い日が続きました。しかし月末にはやっと晴れ間が出ました。10月4日に「星列車で行こう」の初日を演舞場で開けさせて頂きました。去年に引き続き再演ではありますが、今回は「太郎」の昔の友人で、今はもうこの世に居ない「裕太」を出現させて、空の上で巡り会うというお芝居にしました。もともと自分が考えていた戯曲がこのような内容だったのですが、去年は加えることが間に合わなかったというのが事実だったのです。今回は新しいお芝居を加えて皆様にお目にかけることができましたことを大変嬉しく思っています。10月の初旬に舞台稽古して初日を開け、劇場に数回通い、芝居をさらにブラッシュアップして上演が出来ました。今現在は「松竹座」で「星列車で行こう」の初日を開けた所でございます。10月はこのお芝居のお仕事のことが私にとって大きなことでした。
そして、10月23日、24日、25日には、三世花柳壽輔先生と、四世花柳壽輔先生の追善舞踊会が歌舞伎座で開催されました。私は初日に「鶴亀」の「女帝」と、3日目の「船弁慶」の「義経」を務めさせて頂きました。御先代と、先々代の壽輔先生には大変にお世話になっておりましたし、今回の会に当代の壽輔君と舞台に出演出来ましたことを大変幸せに思っております。このような大きな会で自分が大役をお引き受けしまして、何か舞台上で間違いがあってはいけないと思いまして、大変に緊張もしておりました。お陰様で無事に舞台を務められましたことを、ご来場下さったお客様に御礼申し上げます。
10月27日には「ティアラこうとう」での「越路吹雪物語」を開催させていただきました。また11月15日からは「熱海座」で「隅田川」を上演させていただきます。23日は金沢の歌劇座にて「オペラ高野聖」に朗読で参加させていただきます。その後は、12月の歌舞伎座公演で「源氏店」の「お富」と、「火の鳥」の再演に向けてお稽古を進めて行きます。
今回の「火の鳥」の「ウミヒコ」は尾上左近さんが演じてくれます。脚本も左近さんの為に色々と書き加えて、新しい「火の鳥」を皆さまにお目にかけられるように考えております。11月は各地での公演で大きなご報告も無いと思います。今年の12月と来年の1月は平年並の寒さだということが予想されました。これから本当の寒さがやってまいります。皆様どうぞお身体お大事にお過ごしくださいませ。12月の歌舞伎座でお待ち申し上げております。



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