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◆2020年7月


皆様いかがお過ごしでしょうか。7月に入り、梅雨の真最中です。この8月南座の「映像×舞踊」の公演は中止になりました。楽しみにしてくださったお客様には申し訳なく思います。また近いうちに舞台からお目にかかれる時を待っております。

 外を出歩けるようになってから、何をしようかと色々と考えていたのですが、何の目的もなく外出することが、なかなか出来ませんでした。何を考えながら出て行くのか・・・心の置き所として大変難しいものです。しかし、少しだけでも外に出ないと胸の塞がる思いがして、6月に入ってからは外食もするようにしておりました。無理矢理と言うのは可笑しいのですが、何とか心が広けるようにと思って、外も歩いておりました。そのうちに友人達とも話が弾み、世間に出ていくとことに慣れてきたように思います。この先の様々な仕事や、舞台に立つことの予測は全く立っておりませんが、人間には目標が見えないということ、遠い景色が見えない中で将来に向かって行くことが難しいのだなあ・・・と思い、想像も出来なかった閉塞感を初めて経験したのです。過去数回、精神的に非常に辛かった時期もありましたが、今回のように、お休みもあり、外出もして、休養もとり、身体も動かし、食事もとって、体が元気ではあるのに、先に向かって行く場所が見えないことの苦しさを深く理解したのです。同じような思いをされている方も沢山いらっしゃると思います。人間は先が見えなくては生きていないという感覚をつくづく考えさせられたのでした。

 そこで、今回私のホームページでも皆さまに観て頂けるようにと、屋形船を借りて東京湾に出てみました。昔から船で海の上を走るのが好きで、時々東京湾の海をクルージングしておりましたが、自粛解除後に屋形船のお店が再開しまたので早速乗りに行きました。昔から様々な南の海に潜った思い出もあり、東京湾で、昔の懐かしい思い出が頭に浮かび、幸せなひと時でした。安全を確保しながらも、なるべく気分を変えていくということが大事なのではないかなと思ったのです。平たく言うと「気分転換」と言うことですが、人は状況が変わることによって、思考が変わっていきますし、健康にも、頭脳にも大切であることを深く理解したのです。これからしばらくは梅雨が続くと思います。また何か新しい映像が出来ましたら、お目にかけたいと思いっておりますし、重ねて皆様のご健康をお祈り申し上げております。

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