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◆2020年1月


 明けましておめでとうございます。令和のお正月を迎えることになりました。去年は皆様のお陰で充実した年になりました。

 去年のご報告になりますが、1月28日には、新橋演舞場の演劇祭で「雪」を舞わせていただき、2月は歌舞伎座で「名月八幡祭」、3月は南座で一ヵ月の特別公演を行わせて頂き、満員御礼の一月でした。そして4月には、ロンドンから、マラケシュ、イスタンブールへと旅行に行くことが出来ました。5月は京丹後で舞踊会を行いまして、八千代座と日生劇場でコンサートを開催させていただきました。6月は熱海と下関で舞踊会、7月は南座と福井でもコンサートを開催させていただきました。8月は歌舞伎座の納涼歌舞伎においての、新版「雪之丞変化」を初演させて頂きました。9月は久し振りの御園座舞踊公演も開催されました。10月は歌舞伎座で新作の「二人静」でした。そして、その後はこれまで29年間通ってまいりました八千代座公演でした。12月は歌舞伎座では昼の部は「阿古屋」と「保名」、夜の部では新作「本朝白雪姫譚話」を上演させていただきました。8月は新版「雪之丞変化」と、10月の「二人静」、12月の「本朝白雪姫譚話」で、三作品とも歌舞伎座での新作の上演をさせていただくという有難い年でございました。

 去年の12月歌舞伎座公演の為に、11月から子役さん達の「妖精」のお稽古をしておりました。その頃子役さんが二人インフルエンザに掛かり、お休みされるお子さんもおりましたが、12月の公演中は奇跡的にも、歌舞伎座一座の中で、風邪ひきもインフルエンザも全く出ることもなく、無事に過ごさせていただきましたのが本当に有り難いことでした。

 そしてまた、「阿古屋」も自分だけではなく後輩達が引き継いでくれまして、今まで演じておりました時より背負っておりました重荷が少なくなった気がするのでございます。これから先もまだ何名かが「阿古屋」に挑戦したいという後輩達も出てまいりました。今後も沢山の「阿古屋」が生まれますことを夢見ながら12月を過ごしたわけでございます。

 去年の7月は「岩谷時子賞」、10月には「世界文化賞」、11月は「文化功労者認定」、12月は「日本藝術院会員」という栄誉を賜りまして、そういう意味でも、去年は特に忘れられない年になったと思います。今年は1月2日から4日まで御園座で特別舞踊公演をさせて頂きます。その後はしばらくお休みをいただきまして、2月の歌舞伎座では「十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言」の「道明寺」で「覚寿」と、夜の部には「羽衣」で「天女」を舞わせていただきます。

 年を越したばかりではございますが、私は毎年除夜の鐘をききながら願いますのは「健康」「仕事」「人間との繋がり」と、この3つを大切にしたいと願うのでございます。

 どうぞ皆さま方には、本年も劇場にお運びいただきますようお願い申し上げますと共に、皆様のご健康と、楽しい毎日を送らせますことをお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

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