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2025年8月

  • 坂東 玉三郎
  • 7月31日
  • 読了時間: 3分

更新日:7月31日


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 皆様いかがお過ごしでしょうか。梅雨も6月のうちに明けてしまい、8月がやってまいりました。7月は各地で豪雨の被害もあり、被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。東北や北海道でも最高気温を記録したということです。将来は更に気温が上がって行くのではと、とても心配になっています。

 7月4日、5日は熱海MOA美術館でコンサートを開催させて頂きました。館内の大きな応接室でのコンサートは初めてだったのですが、ブルーノートやコットンクラブとはまた違った雰囲気がありました。都内の会場のように交通の便が良いわけではないので、お客様の往復に対しての心配もしておりました。それにも関わらず大勢のお客様にご来場くださいましたこと、本当に有難く思います。明くる6日には人見記念講堂で「落語芝居・牡丹燈籠」と「越路吹雪物語」を上演させていただきました。その後も、福岡と熊本のホールで小朝さんとの「対談と越路吹雪物語」を上演させて頂きました。

 7月8日には、スペイン大使館に伺いまして、スペインの「マドリード王立歌劇場」でのシネマ歌舞伎上映が決まりました記者会見を開きました。来年1月からの上映ということですが、私のシネマ歌舞伎作品が海外で上映されますことは大変嬉しい出来事です。 

1992年、93年と続いて収録してまいりました舞踊集以来、映像作品を丁寧に作っていかなければならないという考えがありました。その後23年程経っておりますが、今こうして海外からの要請を頂きましたことを本当に嬉しく思ったのです。

 7月はその後、この八月納涼歌舞伎の「火の鳥」に向かってのお稽古に入りました。 染五郎さんと團子さんは、七月の歌舞伎座に出演されいましたので、舞台の合間を縫ってのお稽古でしたが、演出家、照明家、振付家、またこの度「吉松隆さん」の音楽を使わせていただくということで、大勢のスタッフさんに囲まれて準備を行い、順調に進んでいると思います。7月の半ばに前売りが開始されましたが、久しぶり私が納涼歌舞伎へ出演させていただくことと、染五郎さん、團子さん、そしてそのお父様役に幸四郎さんに出演して頂くことで、3日間で完売という有難い状況になりました。まだ稽古も進まないうちに完売となったことは、自分としての重圧ともなりましたし、この7月末は「火の鳥」のことばかり考えておりました。

 8月の歌舞伎座に入ってしまいますと、公演中は他の仕事ができなくなってしまいますので、この7月中に色々と準備をしていました。8月歌舞伎座千穐楽後の30日からは「お話と素踊り」公演を各地で上演させていただきます。

 また10月の末に発売が予定されてます、CD「バラ色の人生」の特典映像の撮影や編集も行っていました。

 それでは皆様、この暑い中お身体をお大事にしてくださいませ。歌舞伎座でお待ち申し上げております。 

 追伸のお話。

 これまで海外の五つ星のホテルや、アマン・グループのホテルに宿泊して感動していました。もちろん大阪や京都の公演で滞在するホテルは充実してはいましたが、昔から『日本には長期滞在出来る「リゾート・ホテル」がなかなか充実していないなあ・・・』と思っておりました。ところが、今年に入って、偶然ともいうべき自分にとっては新しい「ホテル」を二件発見しました。ホテル名を掲載することは控えさえていただきますが、まず「個人的な空間が十分に確保されている」ことと、食事が充実していること(ルームサービス)。スタッフの応対が充実していることなど、『やっと日本にもこうした宿泊施設が出来たのだなぁ』と思ったのです。今まで充実した日本の宿泊施設が少なかったので、国内を旅行する方々、また日本に来て下さる海外の方々に申し訳ない思いがしていました。そのホテルは「宣伝はしない」ということで、さすがだと思いました。現代の情報が様々に拡散してしまう状況下で、名前が掲載出来ませんことをお詫び申し上げます。

 
 
 

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