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◇2019年7月


皆様お元気でいらっしゃいますか。7月になり梅雨の真最中です。

 6月は15日、16日に熱海MOA美術館リニューアル3周年として、能楽堂で地唄三代の舞踊会、同じく28日は赤間関市(現・下関市)誕生130年記念としての舞踊会を開催させていただきました。6月に入り梅雨入りが発表されましたが、十分に雨が降らないままでいました。ところが、MOA美術館での公演の時には大雨注意報となり、お客様が無事にご来場くださり、また無事にお帰りになられますかどうかと大変に心配をしておりました。しかし、当日の開演前の大雨も、お客様のお帰りまでには雨も上がり安心いたしました。去年8月の能楽堂でのコンサートの時には猛暑でしたので、今回の舞踊会は少しでも涼しい時期にと考えて、この6月にさせて頂きましたが、大雨注意報が発表され、お客様の無事を祈る毎日でございました。また、お着物の方もいらっしゃり、心配しておりましたが、お陰様で無事に開催できましたことを天に感謝している次第です。そして、今回もMOA能楽堂独特の空間を感じながら踊ることができました。

 また下関の公演の時には台風注意報が出されまして、公演が中止になるのではないかと心配しておりましたが、前日の舞台稽古の際、宿泊施設の横をふっと見ますと、其処にお稲荷さんがあることに気づきました。お稲荷さんに『お客様が無事にご来場下さり、そして無事にお帰りいただけるように』とお祈りしました。そうしたら不思議なことに公演当日には晴れて、最高気温が29度になるほどで青空さえ見えたのでした。またお客様がお帰りになります頃は少しだけ雨もぱらつきましたが、大きなお天気の変化を心配することなく、本番を無事に済ませられました。

 さて8月は歌舞伎座(納涼歌舞伎)の3部(6時30分開演)では「新版雪之丞変化」を上演させていただく運びとなりました。8月納涼歌舞伎に出演しますのは初めての経験でございます。今回は日下部太郎君の脚本で、私の補綴、演出は私と日下部太郎君の演出補という二人で舞台を創らせて頂きます。納涼歌舞伎というタイトルに相応しい作品と感じて頂けるようにと願いながら準備をしている最中でございます。

 そしてこの度、7月1日に岩谷時子賞を受賞させていただきました。岩谷先生とは生前には大変に親しくさせて頂いた間柄でもあり、今回の受賞にも大変なご縁を感じ、言葉に尽くせない感謝の気持ちでいっぱいでございます。またそれを機にこの7月の3日4日には京都南座で、同じく14日には、福井県の福井フェニックスプラザでのコンサートともなり、感謝の気持ちと共に嬉さがひとしおでございます。何卒皆さまにご来場下さいますようお願い申し上げます。

まだ梅雨が開ける気配はありません。これからはだんだん暑くなってまいります。皆様お身体をお大事にお過ごしくださいませ。

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