皆様いかがお過ごしでしょうか。6月に入りました。
今月は12日から「星降る夜に出掛けよう」が南座で開幕いたします。久しぶりに歌舞伎俳優以外の方々とのお仕事でとても楽しみにしております。
5月は3日に姫路城世界遺産登録30周年記念公演「天守物語」の初日を三の丸広場内の平成中村座で迎えさせていただきました。 とても充実した舞台づくりが出来ましたこと嬉しく思っております。この公演は私の懐かしい思い出になりました。これまでの歌舞伎座での「天守物語」は唯是震一さんの邦楽で演じおりましたが、今回は平成中村座ということを考えまして、私が初演しました時の、冨田勲さんのシンセサイザーの音楽で演出させて頂きました。三の丸広場の中村座内でシンセサイザーの音楽が響き、何かホッとするような独特の懐かしい思いが致しました。最後には舞台の奥の扉が開き、姫路城が見えるという演出にさせて頂きました。18代目の中村勘三郎さんの中村座でも、度々奥が開きまして様々な趣向で演出をされておりましたが、今回は私の大好きな姫路城が見えるということで、とても嬉かったのです。
そして19日から21日は八ヶ岳高原音楽堂でコンサートを3日間開かせて頂きました。初めて伺いましたが森の中にある音楽堂で大変環境が良く音響も素晴らしいコンサート会場でした。初日は土砂降りの雨で、ご来場のお客様には大変ご迷惑をおかけしましたが、2日目と3日目はとても良いお天気でコンサートを開催させて頂けました。
そして5月の27日、28日は去年に引き続き、御園座でのコンサートを開催させて頂きました。このコンサートを終えて6月の「星降る夜に出掛けよう」の最終準備に入ったわけでございます。南座の初日が開きますと暫くお休みを頂きまして7月1日の富山市のオーバード・ホールの杮落とし公演として「アマテラス幻想」の準備もして参ります。この公演が終わりますと7月末の南座まで暫く余裕のある日を過ごさせていただけるのでございます。だんだんと演出のお仕事も増えてまいりまして、私といたしましても大変の嬉しく思いますし、益々充実した時間を過ごさねばならないと思うのでございます。また改めて他の演劇などを見て、色々な演出を考えたいと思っております。
先月、姫路の公演の時に、中村座へ向かう途中でちらっと見かけたのですが「さくらサーカス」というものが上演されておりました。姫路の休演日に舞台の関係者が「さくらサーカス」見て、その出来映えの素晴らしさは、日々の鍛錬と修行の賜物であることがひしひしと伝って来て涙が流れたと言っておりました。次回は大阪での公演ということですので是非私も拝見に行こうと思っております。本当に楽しみです。
5月は暑い日もありましたし、雨が降る寒い日もありまして、やはり気候変動が感じられる月でもありました。しかしあちらこちらで初日を開け、演出やコンサートを開かせて頂きましたことは私にとりましては充実した5月になったのでございます。これからは6月の準備、そして7月の富山市の「アマテラス幻想」の準備、南座でコンサート、そしてまた7月末には初めて春風亭小朝さんとご一緒します「夏のひととき」となります。その後の8月は、片岡愛之助さんとの「牡丹燈籠」が控えております。色々な準備をさせていただきながら、この6月を過ごさせていただきたいと思っております。
いよいよ梅雨に入ります。皆様どうぞお身体お大事にお過ごし下さいませ。
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