皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。やっと梅雨明けになり暑さの盛りとなりました。
今月は9日から納涼歌舞伎の第三部で「雪之丞変化」に出演させていただきますので、現在はお稽古の真最中でございます。
先月のコメントでもご報告させていただきました通り、7月1日に「岩谷時子賞」を受賞させていただきました。若い時から大変お世話になりました岩谷時子先生の賞をいただきましたことを本当に嬉しく思います。その後の3日、4日には南座で「世界のうた」のコンサートを開催させていただきました。そして14日に福井フェニックスプラザで、今回のコンサート最終回を迎えさせていただきました。図らずもこの福井のコンサートに井上陽水さんと石川セリさんがご来場くださいまして大変に嬉しく思いました。実は井上陽水さんとは若い頃に1回だけすれ違った思い出がありまして、今回45年振りに再開でき、親しくお話しをさせていただきましたことも本当に嬉しかったです。奥様の石川セリさんは南座にもお越しくださいましたが、福井に井上陽水さんを連れてきていただけるなんて思ってもおりませんでした。自分としても、陽水さんご本人の前で陽水さんの歌を歌うことに大変緊張しまして、歌詞を間違えてしまうという恥ずかしいことが起こりました。
「世界のうた」のコンサートには大勢のお客様がご来場くださいまして誠にありがとうございました。
コンサートが終わりましてからはすぐに、八月納涼歌舞伎の準備に取り掛かりました。「新版 雪之丞変化」は映像を使っての新しい演出でもありますので、日下部太郎さんと作品や演出のこと、また音楽や映像のことなどもこまごまと打ち合わせておりました。皆様にお楽しみいただけますように、舞台装置、照明、音響、床山、衣裳、小道具の方達とも、一つ一つ丁寧に相談し作ってまいります。
そういうわけで、7月はコンサートのほかには、芝居作りに終始しておりました。「新版 雪之丞変化」が皆様に楽しんで頂けるように精一杯務めさせていただきたいと思っております。
また第一部の七之助さんの「伽羅先代萩」も、及ばずながら私が指導ということで参加させていただきました。第一部は古典の「伽羅先代萩」、第二部は「東海道中膝栗毛」、そして第三部は新版「雪之丞変化」と彩の違った納涼歌舞伎を皆様にお楽しみいただけましたら幸いでございます。
お暑い中皆様どうぞお身体に気を付けてお過ごしくださいませ。