top of page

◇2017年12月


撮影者/岡本隆史 

 みなさま、お元気にお過ごしでいらっしゃいますか。いよいよ師走になりました。

 この11月は、5日まで八千代座公演を行いまして、7日は越路吹雪さんの御命日でしたので、ヤマハホールにて8日、9日と越路吹雪さんの三十七回忌の思いも込めて、『邂逅』というCDを製作しました記念のコンサートを開催させて頂きました。

 また八千代座から帰ってきましてすぐに横浜のベーリック・ホールでNHKの「うたコン」という生番組の中で「枯葉」を歌わせて頂きました。この夏からCD制作に向けて、歌を歌う機会が多かったのですが、「うたコン」、それからヤマハホールのコンサート、そしてこのお正月2日に放映されます越路吹雪さんの思い出を綴りました1時間番組を収録いたしました。NHKのスタジオで「夢の中に君がいる」、「ラストワルツ」、そして「愛の讃歌」などを歌わせて頂きましたが、その中には、ヤマハホールで歌いました曲が数曲含まれています。そのNHKの撮影の中で、久しぶりに早稲田大学演劇博物館に伺いまして越路吹雪さんがリサイタルで着ておられましたイヴ・サンローランのデザインの衣装を拝見しながら越路さんの思い出を語ることが出来ました。その折、サプライズとして、博物館に入っていた私が27歳のときに着ました舞台衣装も見ることが出来たというわけでございます。

 また話が戻りますが、11月八千代座では、映像と実演を交えた公演をさせて頂きました。これからお客様のお声を聞きまして、また来年の11月の八千代座の公演に向かっていきたいと思っております。

 この11月は、10月に歌舞伎座で上演されました「沓手鳥孤城落月」と「秋の色種」の編集作業と、越路吹雪さんの思い出のアルバム創り、コンサート上演、NHKの番組作りなどで楽しくも嬉しく、忙しい11月を過ごしておりました。

 月末には、12月の歌舞伎座公演で中車さんとの「瞼の母」のお稽古に入り、明日の初日を迎えるわけでございます。同じく12月歌舞伎座に於ける「楊貴妃」ですが、自分では近年上演したような思い出がありましたが、歌舞伎座では平成20年以来の上演でして、20年ほど前に市村羽左衛門のおじさまと御一緒に上演させて頂いたのが最後でございました。その後は歌舞伎座ではない他の劇場で上演していたということでございます。久しぶりの「瞼の母」から突然転じて「楊貴妃」という振り幅の広い12月の第三部の公演となります。なにかと騒がしい12月を迎えるわけでございますが、久しぶりの大役ですので、歌舞伎座と自宅の往復だけということになります。みなさまどうぞ、お身体にお気をつけて新年を迎えるご用意、そして楽しい師走をお過ごし下さいませ。

 それでは歌舞伎座でお待ち申し上げております。

bottom of page