皆様お元気でお過ごしでしょうか。あっという間に2月に入り、間もなく節分を迎えます。 1月は大阪でお正月を迎えさせて頂きました。思い返しますと、大阪松竹座でのお正月公演は、8年振りでございます。その時は仁左衛門さんと「十六夜清心」、「忠臣蔵~6段目~」という出し物でしたが、今回は、中村七之助さんと一緒のお正月特別舞踊公演でした。お陰様で大入りのうちに千秋楽を迎えることが出来ました。皆様、本当に有難うございました。 私は去年12月歌舞伎座千秋楽のあくる日から風邪をひいてしましまして、本当にお恥ずかしく情けない有様でした。千秋楽までは全く元気そのものだったのですが、26日の朝から喉に違和感がありまして、夕方からあっという間に熱が出てしまいました。26日、27日と熱で節々が痛いなか、1月のお稽古を行いましたが、28日の長唄さん、鳴物さんとのお稽古の時には、喉の痛みはありましたが、熱も下がり体調も良くお稽古が出来ました。そのまま大阪に入りまして29日、30日と松竹座でのお稽古も順調に行えましたが、大晦日の夜から全く声が出ない状態になってしまったのです。1月2日の松竹座の初日にも声がまだ出ませず、お恥ずかしい限りですが、マイクを使って、舞台上での新年のご挨拶となりました。1月は舞踊公演でしたので、声が出なくても舞台には全く支障無く公演が続行出来まして、お客様にご迷惑をかけることなく、本当に良かったと思っています。初春から、擦れた声でのご挨拶となりまして御見物の皆さまには大変申し訳なく思い、舞台から手拭いをまかさせていただいたのでございます。何とか七草までにはマイクを使わずにご挨拶をさせていただけるようになりました。 2月はお休みをいただきまして、前半は、佐渡で鼓童のお稽古と、その後は5月に行われます、組踊のお稽古で沖縄に行って参ります。3月は歌舞伎座に出演させていただきます。出し物は1月に松竹座で出させていただきました「二人藤娘」をお昼の最後に、また夜の最後には「日本振袖始」を予定しております。不謹慎な言い方ですが、再演ものとして、お稽古をしなくてもほとんど振りを覚えておりますので、2月の後半はゆっくりお休みさせていただこうと思っております。 去年の夏は猛暑でございましたが、その反面、今年の冬は大変寒く、私は風邪の引き始めから4週間経っても完全に声が治りませんでした。こんなに長く風邪が長引くことは生まれて初めてのような気がいたします。またこの時期にはインフルエンザも流行りました。他にも私のように長い風邪も流行っていたようです。 しかしお陰様で、無事に1月公演を終え、2月を迎えさせていただくことが出来ました。もう少しばらくしますと梅も咲くのでしょうか、「梅は咲いたか、桜はまだかいな」と言うには気が早いかもしれませんが、皆様にはこの2月もお体に気を付けて、お元気でお過ごしくださいませ。